四柱推命の命式で、真っ先に見る柱があります。生まれた日の干支、日柱(にっちゅう)です。上の天干が日干(にっかん)、下の地支が日支(にっし)。日干は当サイトでは日主(にっしゅ)とも呼び、命式全体を読むときの「自分」にあたります。その日干が、どんな地支の上に座っているか。日柱を読むとは、この一組を読むことです。
この記事では、日柱の意味と読み方を三つの層に分けて説明し、六十干支すべての日柱について、日支の蔵干(ぞうかん)と通変星(十神)、十二運星(じゅうにうんせい)、天中殺(てんちゅうさつ)を一覧にしました。自分の日柱の調べ方もあわせて紹介します。
1 日柱とは:日干と日支の一組
四柱(年柱・月柱・日柱・時柱)は、どれも天干と地支の二文字でできています。そのうち日柱は生まれた日の干支で、日の干支は60日の周期で巡るため、日柱も六十通りあります。同じ年に生まれた同級生でも、生まれた日が違えば日柱は別々です。
日柱が命式の中心とされるのは、子平推命では日干を「自分」と定め、ほかの七文字との関係をすべて日干から測るからです。古い方法では生まれ年を基準に見ていましたが、生まれた日の天干を軸に据えたのが子平の大きな特徴で、『淵海子平』以来の伝統になっています。通変星も十二運星も、日干を基準にしなければ出せません。
2 日支は配偶者宮であり、自分の足元
日支には二つの読み方があります。
ひとつは配偶者宮(夫妻宮)としての読み方です。四柱にはそれぞれ「宮」があり、年柱は祖先や家系、月柱は親や社会、時柱は子どもや晩年にあてられます。日柱のうち日支は、自分にいちばん近い人、つまり配偶者の座です。日支の蔵干がどんな通変星にあたるか、日支がほかの地支と合や沖を作っているかは、結婚やパートナーシップを読むときの出発点になります。詳しくは結婚運の記事で扱っています。
もうひとつは「自分の足元」としての読み方です。日干は日支の真上に座っているので、日支の中身は、その人がふだん立っている地面のようなものです。足元に日干を生む星があれば支えのある土台に、日干を剋す星があれば張りつめた土台になります。外で見せる顔より、家の中や親しい人の前で出る素顔に近い部分です。
3 日柱を読む三つの層
どの日柱も、同じ三つの手順で読むことができます。
第一層:日干の性質
十干は五行それぞれの陰陽です。日柱を読むときは、まず日干そのものの性質を押さえます。甲は伸びる大木、丙は照らす太陽、辛は磨かれた宝石というように、同じ地支に座っていても日干が違えば読みはまったく変わります。十種類それぞれの人物像は日主(日干)の記事にまとめています。
第二層:日支の蔵干と通変星
地支の中には一つから三つの天干が隠れています。これが蔵干です。当サイトでは蔵干に重みをつけて扱い、たとえば辰なら戊60・乙30・癸10の割合で数えます。この蔵干を日干から見たときの通変星が、自坐(じざ)の通変星です。
通変星は五行の関係と陰陽で決まります。日干と同じ五行は比肩・劫財、日干が生む五行は食神・傷官、日干が剋す五行は偏財・正財、日干を剋す五行は偏官(七殺)・正官、日干を生む五行は偏印・印綬(正印)。陰陽が日干と同じなら比肩・食神・偏財・偏官・偏印、違えば劫財・傷官・正財・正官・印綬です。詳しくは通変星の記事へ。
なお、蔵干のうちひとつだけを節入りからの日数で選ぶ流派もあります。当サイトは重みをつけてすべてを見る方法をとっていて、下の一覧も重い順に並べています。
第三層:自坐の十二運星
十二運星は、日干の気が十二支を巡るあいだの盛衰を、胎・養・長生・沐浴・冠帯・建禄・帝旺・衰・病・死・墓・絶の十二段階で表したものです。建禄は臨官とも呼ばれます。また、当サイトの古い記事では十二運星を十二長生という名前で紹介しています。陽干は順に、陰干は逆に巡り、日干が自分の日支でどの段階にいるかが自坐の十二運星です。
当サイトでは戊を丙と、己を丁と同じ巡りで数えています(火土同宮)。土の扱いや陰干の巡り方は流派によって異なるので、戊・己の日柱や陰干(乙・丁・辛・癸)の日柱では、ほかの本と十二運星が違うことがあります。また、死や墓といった名前は強く聞こえますが、出来事を表すものではありません。気の勢いの段階を示す記号として読んでください。早見表と各段階の意味は十二運星の記事で。
4 自分の日柱の調べ方
いちばん簡単なのは、無料の命式作成に生年月日を入れることです。日柱は命式の中の「日」の柱として表示され、日干と日支、蔵干と通変星までまとめて分かります。
自分で計算したい場合は、基準日から数えます。2000年1月7日が甲子(1番)なので、ExcelやGoogleスプレッドシートのA1セルに生年月日を入れ、=MOD(A1-DATE(2000,1,7),60)+1を計算すれば、下の一覧の番号が出ます。たとえば1988年7月12日は5番の戊辰、1996年11月24日は2番の乙丑です。
日柱は0時で切り替わります。23時台の生まれを翌日の日柱に移す流派もありますが、当サイトでは0時まで当日の日柱のままとし、時柱の天干だけを翌日の基準で出します(夜子時)。また時刻は真太陽時に直してから判定するので、0時前後の生まれは計算式の結果と一日ずれることがあります。その場合は無料の命式作成で確かめてください。年柱・月柱・時柱まで含めた手順は四柱推命の調べ方で説明しています。
5 六十干支の日柱一覧表
六十干支は、甲から始まる十組ずつ、六つの旬(じゅん)に分かれます。十干は十、十二支は十二なので、各旬では二つの地支が天干と組まないまま残ります。これがその旬の天中殺(空亡)です。つまり同じ旬の日柱は天中殺が共通で、日支そのものが自分の天中殺になることはありません。天中殺の意味と巡り方は天中殺の記事へ。
表の見方:「日支の蔵干と通変星」は当サイトの重みの大きい順で、太字がもっとも重い本気です。「十二運星」は日干が自分の日支で持つ段階。「ひとこと」は構造から読める傾向を短くまとめたもので、運勢の予告ではありません。
甲子旬(1〜10番):戌亥天中殺
| 番号 | 日柱 | 日支の蔵干と通変星 | 十二運星 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 甲子(きのえね) | 癸(印綬) | 沐浴 | 足元に印綬:吸収が早く、沐浴の揺れも持つ |
| 2 | 乙丑(きのとうし) | 己(偏財)・癸(偏印)・辛(偏官) | 衰 | 偏財を主に三つの星:現実感覚と慎重さ |
| 3 | 丙寅(ひのえとら) | 甲(偏印)・丙(比肩)・戊(食神) | 長生 | 偏印に長生:独自の着想を育てる土台 |
| 4 | 丁卯(ひのとう) | 乙(偏印) | 病 | 乙ひとつの偏印:繊細な感受性が足元に |
| 5 | 戊辰(つちのえたつ) | 戊(比肩)・乙(正官)・癸(正財) | 冠帯 | 比肩に座る冠帯:自立心と自負がはっきり |
| 6 | 己巳(つちのとみ) | 丙(印綬)・庚(傷官)・戊(劫財) | 帝旺 | 印綬に座る帝旺:支えを得て自分を強く保つ |
| 7 | 庚午(かのえうま) | 丁(正官)・己(印綬) | 沐浴 | 正官が主役:規律への意識と揺れる感性 |
| 8 | 辛未(かのとひつじ) | 己(偏印)・丁(偏官)・乙(偏財) | 衰 | 偏印を主に偏官も:内向きの思考と緊張感 |
| 9 | 壬申(みずのえさる) | 庚(偏印)・壬(比肩)・戊(偏官) | 長生 | 偏印に長生:学びが自分を育てる配置 |
| 10 | 癸酉(みずのととり) | 辛(偏印) | 病 | 辛ひとつの偏印:鋭い直観と独自の視点 |
甲戌旬(11〜20番):申酉天中殺
| 番号 | 日柱 | 日支の蔵干と通変星 | 十二運星 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 11 | 甲戌(きのえいぬ) | 戊(偏財)・辛(正官)・丁(傷官) | 養 | 偏財に座る養:人と物を動かす現実感覚 |
| 12 | 乙亥(きのとい) | 壬(印綬)・甲(劫財) | 死 | 印綬に座る死:思索が深く、内側で熟す |
| 13 | 丙子(ひのえね) | 癸(正官) | 胎 | 癸ひとつの正官:節度と責任感が足元に |
| 14 | 丁丑(ひのとうし) | 己(食神)・癸(偏官)・辛(偏財) | 墓 | 食神に座る墓:才能を内に蓄える蔵 |
| 15 | 戊寅(つちのえとら) | 甲(偏官)・丙(偏印)・戊(比肩) | 長生 | 偏官に長生:緊張感の中で伸びる行動力 |
| 16 | 己卯(つちのとう) | 乙(偏官) | 病 | 乙ひとつの偏官:張りつめた鋭さが足元に |
| 17 | 庚辰(かのえたつ) | 戊(偏印)・乙(正財)・癸(傷官) | 養 | 偏印に座る養:独自の知恵を蓄える魁罡 |
| 18 | 辛巳(かのとみ) | 丙(正官)・庚(劫財)・戊(印綬) | 死 | 正官が主役:秩序と品位を重んじる配置 |
| 19 | 壬午(みずのえうま) | 丁(正財)・己(正官) | 胎 | 正財を主に正官も:財と規律の両輪 |
| 20 | 癸未(みずのとひつじ) | 己(偏官)・丁(偏財)・乙(食神) | 墓 | 偏官に座る墓:緊張を内に抱え込む蔵 |
甲申旬(21〜30番):午未天中殺
| 番号 | 日柱 | 日支の蔵干と通変星 | 十二運星 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 21 | 甲申(きのえさる) | 庚(偏官)・壬(偏印)・戊(偏財) | 絶 | 偏官に座る絶:揺さぶられて向きを定める |
| 22 | 乙酉(きのととり) | 辛(偏官) | 絶 | 辛ひとつの偏官:鋭い緊張感が足元に |
| 23 | 丙戌(ひのえいぬ) | 戊(食神)・辛(正財)・丁(劫財) | 墓 | 食神に座る墓:表現力を蔵にためる型 |
| 24 | 丁亥(ひのとい) | 壬(正官)・甲(印綬) | 胎 | 正官と印綬:官と印がそろう端正な型 |
| 25 | 戊子(つちのえね) | 癸(正財) | 胎 | 癸ひとつの正財:堅実な財の感覚が足元に |
| 26 | 己丑(つちのとうし) | 己(比肩)・癸(偏財)・辛(食神) | 墓 | 比肩に座る墓:自分の領分を守り蓄える |
| 27 | 庚寅(かのえとら) | 甲(偏財)・丙(偏官)・戊(偏印) | 絶 | 偏財に座る絶:動きの多い現実感覚 |
| 28 | 辛卯(かのとう) | 乙(偏財) | 絶 | 乙ひとつの偏財:人と物の流れに敏感 |
| 29 | 壬辰(みずのえたつ) | 戊(偏官)・乙(傷官)・癸(劫財) | 墓 | 偏官に座る墓:強い圧を内に収める魁罡 |
| 30 | 癸巳(みずのとみ) | 丙(正財)・庚(印綬)・戊(正官) | 胎 | 財・印・官がそろう:整った足元 |
甲午旬(31〜40番):辰巳天中殺
| 番号 | 日柱 | 日支の蔵干と通変星 | 十二運星 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 31 | 甲午(きのえうま) | 丁(傷官)・己(正財) | 死 | 傷官が主役:鋭い表現力と批評眼 |
| 32 | 乙未(きのとひつじ) | 己(偏財)・丁(食神)・乙(比肩) | 養 | 偏財に座る養:育てて増やす現実感覚 |
| 33 | 丙申(ひのえさる) | 庚(偏財)・壬(偏官)・戊(食神) | 病 | 偏財が主役:外へ向かう行動と社交 |
| 34 | 丁酉(ひのととり) | 辛(偏財) | 長生 | 偏財に長生:財との縁を育てる型 |
| 35 | 戊戌(つちのえいぬ) | 戊(比肩)・辛(傷官)・丁(印綬) | 墓 | 比肩に座る墓:自分の流儀を固く守る魁罡 |
| 36 | 己亥(つちのとい) | 壬(正財)・甲(正官) | 胎 | 正財と正官:まじめな生活感覚が足元に |
| 37 | 庚子(かのえね) | 癸(傷官) | 死 | 癸ひとつの傷官:冷静な知性と批評精神 |
| 38 | 辛丑(かのとうし) | 己(偏印)・癸(食神)・辛(比肩) | 養 | 偏印に座る養:知識をためて静かに育てる |
| 39 | 壬寅(みずのえとら) | 甲(食神)・丙(偏財)・戊(偏官) | 病 | 食神が主役:アイデアを形にする流れ |
| 40 | 癸卯(みずのとう) | 乙(食神) | 長生 | 乙ひとつの食神に長生:穏やかな楽しみの才 |
甲辰旬(41〜50番):寅卯天中殺
| 番号 | 日柱 | 日支の蔵干と通変星 | 十二運星 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 41 | 甲辰(きのえたつ) | 戊(偏財)・乙(劫財)・癸(印綬) | 衰 | 偏財に座る衰:経験を生かす現実感覚 |
| 42 | 乙巳(きのとみ) | 丙(傷官)・庚(正官)・戊(正財) | 沐浴 | 傷官に座る沐浴:鋭い感性と豊かな表現 |
| 43 | 丙午(ひのえうま) | 丁(劫財)・己(傷官) | 帝旺 | 劫財に座る帝旺:自我の火が強く出る |
| 44 | 丁未(ひのとひつじ) | 己(食神)・丁(比肩)・乙(偏印) | 冠帯 | 食神に座る冠帯:自分らしい表現を磨く |
| 45 | 戊申(つちのえさる) | 庚(食神)・壬(偏財)・戊(比肩) | 病 | 食神が主役:技能と生産力が足元に |
| 46 | 己酉(つちのととり) | 辛(食神) | 長生 | 辛ひとつの食神に長生:細やかな技と味わい |
| 47 | 庚戌(かのえいぬ) | 戊(偏印)・辛(劫財)・丁(正官) | 衰 | 偏印に座る衰:経験で磨いた判断力を持つ魁罡 |
| 48 | 辛亥(かのとい) | 壬(傷官)・甲(正財) | 沐浴 | 傷官に座る沐浴:洗練された感性と言葉 |
| 49 | 壬子(みずのえね) | 癸(劫財) | 帝旺 | 癸ひとつの劫財に帝旺:水の勢いが一点に |
| 50 | 癸丑(みずのとうし) | 己(偏官)・癸(比肩)・辛(偏印) | 冠帯 | 偏官に座る冠帯:圧の中で自分を立てる |
甲寅旬(51〜60番):子丑天中殺
| 番号 | 日柱 | 日支の蔵干と通変星 | 十二運星 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 51 | 甲寅(きのえとら) | 甲(比肩)・丙(食神)・戊(偏財) | 建禄 | 比肩に座る建禄:自立した木の力 |
| 52 | 乙卯(きのとう) | 乙(比肩) | 建禄 | 乙ひとつの比肩に建禄:自分の流儀を貫く |
| 53 | 丙辰(ひのえたつ) | 戊(食神)・乙(印綬)・癸(正官) | 冠帯 | 食神に座る冠帯:明るい表現と品位 |
| 54 | 丁巳(ひのとみ) | 丙(劫財)・庚(正財)・戊(傷官) | 帝旺 | 劫財に座る帝旺:火の勢いと負けん気 |
| 55 | 戊午(つちのえうま) | 丁(印綬)・己(劫財) | 帝旺 | 印綬に座る帝旺:支えを得た強い土 |
| 56 | 己未(つちのとひつじ) | 己(比肩)・丁(偏印)・乙(偏官) | 冠帯 | 比肩に座る冠帯:自分の土台を固める |
| 57 | 庚申(かのえさる) | 庚(比肩)・壬(食神)・戊(偏印) | 建禄 | 比肩に座る建禄:金の力がまっすぐ出る |
| 58 | 辛酉(かのととり) | 辛(比肩) | 建禄 | 辛ひとつの比肩に建禄:純度の高い金 |
| 59 | 壬戌(みずのえいぬ) | 戊(偏官)・辛(印綬)・丁(正財) | 冠帯 | 偏官に座る冠帯:責任を引き受ける構え |
| 60 | 癸亥(みずのとい) | 壬(劫財)・甲(傷官) | 帝旺 | 劫財と傷官に帝旺:勢いある水が外へ流れる |
6 十二運星と通変星から日柱を探す
「日柱が帝旺」「日柱が墓」「日柱に偏印」のように、特徴から日柱を調べる人も多いので、一覧から主なグループを抜き出しておきます。
自坐が帝旺の日柱
己巳・丙午・壬子・丁巳・戊午・癸亥の六つです。日干がもっとも勢いのある段階に座っています。意思がはっきりしていて周りに流されにくい一方、命式全体で日干がすでに強い場合は、力が余って頑固さとして出ることもあります。帝旺が長所になるか短所になるかは、身強・身弱しだいです。
自坐が建禄の日柱
甲寅・乙卯・庚申・辛酉の四つです。日支の本気が日干と同じ天干で、通変星は比肩。自分の足で立つ力のある配置で、人に頼るより自分で段取りをつけたいタイプとして出やすい組み合わせです。
自坐が墓の日柱
丁丑・癸未・丙戌・己丑・壬辰・戊戌の六つです。日支はいずれも辰・戌・丑・未の土で、蔵干を三つ抱えた「蔵(くら)」の地支です。力を外へ出すより内にためる段階で、表からは見えにくい複雑さを持ちます。墓と蔵の考え方は墓庫の記事で詳しく扱っています。
日支の本気が偏印の日柱
丙寅・丁卯・辛未・壬申・癸酉・庚辰・辛丑・庚戌の八つです。足元に、日干を生む星を陰陽の同じ形で持つ配置です。ひとつのことを独自に掘り下げる集中力や直観、型にはまらない学び方として出やすく、偏印が強すぎる命式では、楽しむ・表に出すといった食神の働きを抑えることから、古くは倒食(とうしょく)とも呼ばれました。
7 特別な名前を持つ日柱:魁罡・日刃
古典には、日柱そのものに名前がついた組み合わせがいくつかあります。代表的なものを挙げます。
どれも、持っていること自体で吉凶が単純に決まるものではありません。古典でも、日干の強弱や大運との関係で働きが変わるとされています。魁罡については魁罡の記事で、日刃については羊刃の記事で詳しく説明しています。
8 例で読む:戊辰と乙丑
例A:戊辰(1988年7月12日9時30分、東京生まれの女性)
- 日干:戊(つちのえ)。陽の土で、山や大地にたとえられる、どっしりとした性質です。
- 自坐の通変星:辰の蔵干は戊(比肩)60・乙(正官)30・癸(正財)10。足元の主役は自分と同じ戊で、そこに規律を表す正官と、堅実な財を表す正財が少し混じります。
- 自坐の十二運星:冠帯。成人して世に出る段階にたとえられ、自負や体面を大切にする座り方です。
- 天中殺:甲子旬なので戌亥天中殺。
この命式では日柱だけでなく年柱も戊辰で、月柱は己未。土の気が強い未月に生まれ、土の仲間が多いので、当サイトの計算では身強と判定されます。日柱の比肩が、命式全体でさらに重ねられている形と言えます。年支と日支に同じ辰が並ぶ辰辰の自刑もあり、配偶者宮の辰が年柱と同じ字を分け合っている点も読みどころです。女性の命式では正官は夫を表す星でもあり、それが配偶者宮の蔵干に控えめに入っています。
例C:乙丑(1996年11月24日21時40分、札幌生まれの女性)
- 日干:乙(きのと)。陰の木で、草花やつるにたとえられる、しなやかな性質です。
- 自坐の通変星:丑の蔵干は己(偏財)60・癸(偏印)30・辛(偏官)10。足元の主役は日干が剋す土、つまり偏財で、日干を生む水の偏印と、日干を剋す金の偏官が加わります。
- 自坐の十二運星:衰。勢いの盛りを過ぎ、落ち着きと経験がものをいう段階です。
- 天中殺:こちらも甲子旬なので戌亥天中殺。
この人は亥の月、つまり冬の水の季節に生まれています。年支の子と日支の丑は六合(子丑合)を作っていて、配偶者宮が年柱と結びついている形です。当サイトの計算では強弱は中和で、五行では水がもっとも多くなっています。冬の水は乙を養う一方、足元の丑は冷えて湿った土で、乙にとっては根を張りにくい地面でもあります。日柱だけを見れば「偏財に座る衰」ですが、季節と組み合わせを重ねると、印の水が多く、財の土が月干と配偶者宮にある命式として読めてきます。
9 日柱だけでは決まらない:月令と身強・身弱
日柱の一覧はわかりやすい反面、それだけで人を言い当てようとすると外れます。同じ戊辰の日柱でも、夏の未月に生まれた例Aと、冬の子月に生まれた人とでは、日干の強さがまるで違うからです。
子平推命では、生まれた月の地支、つまり月令(げつれい)が日干の強弱をもっとも大きく左右するとされます。日干が強い命式(身強)では、自坐の帝旺や建禄は力の余りとして働きやすく、弱い命式(身弱)では、同じ配置が頼りになる支えになります。偏官や偏印に座る日柱も同じで、身強か身弱かによって読み方が変わります。強弱の見方は日主の強弱の記事を参考にしてください。
日柱は命式を読む入口で、結論はその先にあります。日干と日支の関係をつかんだら、月柱で季節を、年柱と時柱で周りの環境を重ね、大運で時間の流れを加えていきます。
10 生まれた時刻が分からなくても日柱は読める
日柱は生年月日だけで決まるので、出生時刻が分からなくても読めます。配偶者宮としての日支も同じです。時柱が欠けていても、年・月・日の三柱で命式の中心部分は十分に組み立てられます。
時刻が分からない方のための三柱鑑定
年柱・月柱・日柱について蔵干と通変星を読み、配偶者宮にあたる日支、十の大運とそれぞれが始まる年、今年の流年と12の節月までをまとめます。時柱は扱いません。
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