四柱推命の命式は、生まれた年・月・日・時刻をそれぞれ二文字の干支に置き換えた、全部で八文字の表です。いまは無料の計算サイトに生年月日を入れれば一瞬で出てきますが、その中身を一度自分の手でたどっておくと、表示された命式が正しいかどうかを自分で確かめられるようになります。とくに2月上旬の生まれ、各月の5〜8日ごろの生まれ、23時台の生まれは、本やサイトによって命式が食い違うことがあり、その理由もこの記事で分かります。

ここでは四柱推命の調べ方を、年柱・月柱・日柱・時柱の四つのステップに分けて、早見表と計算式、そして実際の命式(1988年7月12日9時30分、東京生まれの女性)を使って順に説明します。ルールは当サイトの計算エンジンと同じものにそろえています。最後に、出した命式から通変星(十神)・十二運星(じゅうにうんせい)・蔵干(ぞうかん)をどう読み進めるかも紹介します。

1 調べる前に用意するもの:生年月日・出生時刻・出生地

命式を出すのに必要な情報は三つです。

四つの柱は、どれも六十干支(ろくじっかんし)の繰り返しでできています。違うのは切り替わるタイミングです。なお、日柱の上の文字を日干(にっかん)と呼びます。当サイトでは同じものを日主(にっしゅ)とも呼び、命式を読むときは、この一文字を「自分」として、ほかの七文字との関係を見ていきます。

柱切り替わるタイミング求め方
年柱毎年、立春の瞬間西暦から計算する
月柱毎月、節入りの瞬間節入り日で月支、年干で月干
日柱毎日0時(23時台は流派差あり)基準日からの日数で出す
時柱2時間ごと(刻)真太陽時で刻、日干で時干

この表を先に押さえておくと、あとの手順が見通しやすくなります。年と月は太陽の動き(節気)で、日は単純な日数で、時は一日の中の位置で決まる、という違いです。

2 年の境目は立春:1月1日でも旧正月でもない

四柱推命の一年は、立春(りっしゅん)の瞬間に始まります。立春は二十四節気のひとつで、太陽が黄経315度に達する時点です。暦の上の1月1日でも、毎年日付が動く旧正月(春節)でもありません。太陽の動きで決まる境目なので、毎年2月4日前後に来ますが、時刻は年ごとに違います。

年立春の瞬間(日本時間)それより前の年柱それ以降の年柱
2026年2月4日5時01分乙巳(きのとみ)丙午(ひのえうま)
2027年2月4日10時45分丙午(ひのえうま)丁未(ひのとひつじ)
2028年2月4日16時30分丁未(ひのとひつじ)戊申(つちのえさる)

つまり2027年2月4日の朝9時に生まれた人は、年柱が丙午(ひのえうま)で、月柱も前の月の辛丑(かのとうし)のままです。同じ日の正午に生まれた人なら、丁未(ひのとひつじ)年の壬寅(みずのえとら)月になります。日付が同じでも、時刻によって年柱と月柱がまとめて入れ替わるわけです。

☯節分生まれの方へ: 節分は立春の前日です。節分に生まれた人は、四柱推命では前の年の生まれとして扱います。1月生まれや2月3日ごろまでの生まれも同じです。年賀状などで使う「その年の干支」とずれることがありますが、四柱推命ではこちらが基本です。

実例をひとつ挙げます。1983年2月4日8時、福岡生まれの男性です。日付は立春の日ですが、この年の立春の瞬間は8時より後でした。そのため年柱は1983年の癸亥(みずのとい)にはならず、前年の壬戌(みずのえいぬ)のまま。月柱も寅月に入る前の癸丑(みずのとうし)です。「立春の日に生まれた」だけでは年柱は決まらない、という典型的な例です。

3 ステップ1:年柱を出す

年柱は西暦から計算できます。60年でひと回りする干支を、天干(10種)と地支(12種)に分けて求めます。

余り年干(10で割った余り)年支(12で割った余り)
0甲(きのえ)子(ね)
1乙(きのと)丑(うし)
2丙(ひのえ)寅(とら)
3丁(ひのと)卯(う)
4戊(つちのえ)辰(たつ)
5己(つちのと)巳(み)
6庚(かのえ)午(うま)
7辛(かのと)未(ひつじ)
8壬(みずのえ)申(さる)
9癸(みずのと)酉(とり)
10—戌(いぬ)
11—亥(い)

2026年なら、2026−4=2022。2022を10で割った余りは2なので丙、12で割った余りは6なので午。年柱は丙午です。2027年は余りが3と7で丁未。1988年は1984を割って余りが4と4、戊辰(つちのえたつ)になります。

ここで出したのは「その年の立春から、次の立春の直前まで」の年柱です。1月1日から立春の前までに生まれた人は、西暦から1を引いてから計算してください。

4 ステップ2:月柱を出す(節入りと五虎遁)

月柱の地支は、カレンダーの月とは一致しません。二十四節気のうち十二の「節」の瞬間、つまり節入り(せついり)で切り替わります。立春で寅月が始まり、啓蟄で卯月、清明で辰月というように、ほぼ30日ごとに進みます。例年の目安と、2026年の実際の節入り時刻を並べると次のとおりです。

節月支例年の目安2026年の節入り(日本時間)2026年の月柱
立春寅(とら)2月4日前後2月4日5時01分庚寅
啓蟄卯(う)3月5〜6日ごろ3月5日22時58分辛卯
清明辰(たつ)4月4〜5日ごろ4月5日3時39分壬辰
立夏巳(み)5月5〜6日ごろ5月5日20時48分癸巳
芒種午(うま)6月5〜6日ごろ6月6日0時48分甲午
小暑未(ひつじ)7月7日前後7月7日10時56分乙未
立秋申(さる)8月7〜8日ごろ8月7日20時42分丙申
白露酉(とり)9月7〜8日ごろ9月7日23時40分丁酉
寒露戌(いぬ)10月8日前後10月8日15時28分戊戌
立冬亥(い)11月7〜8日ごろ11月7日18時51分己亥
大雪子(ね)12月7日前後12月7日11時52分庚子
小寒丑(うし)1月5〜6日ごろ2027年1月5日23時09分辛丑

たとえば7月1日生まれは、新暦では7月でも小暑の前なので午月です。7月10日生まれなら小暑を過ぎているので未月。節入りの当日に生まれた人は、時刻まで照らし合わせてください。節入りの日は年によって1日ほど前後するので、自分の生まれ年の日時は万年暦か計算サイトで確かめます。

月干は年干から決まる

月干は年干から決まります。古くから五虎遁(ごことん)と呼ばれる決まりで、年干ごとに寅月の天干が決まっていて、あとは十干の順にひとつずつ進めます。甲・己の年は丙寅から、乙・庚の年は戊寅から、丙・辛の年は庚寅から、丁・壬の年は壬寅から、戊・癸の年は甲寅から始まります。

月支甲・己年乙・庚年丙・辛年丁・壬年戊・癸年
寅月(立春〜)丙寅戊寅庚寅壬寅甲寅
卯月(啓蟄〜)丁卯己卯辛卯癸卯乙卯
辰月(清明〜)戊辰庚辰壬辰甲辰丙辰
巳月(立夏〜)己巳辛巳癸巳乙巳丁巳
午月(芒種〜)庚午壬午甲午丙午戊午
未月(小暑〜)辛未癸未乙未丁未己未
申月(立秋〜)壬申甲申丙申戊申庚申
酉月(白露〜)癸酉乙酉丁酉己酉辛酉
戌月(寒露〜)甲戌丙戌戊戌庚戌壬戌
亥月(立冬〜)乙亥丁亥己亥辛亥癸亥
子月(大雪〜)丙子戊子庚子壬子甲子
丑月(小寒〜)丁丑己丑辛丑癸丑乙丑

月の干支は60か月、つまり5年でひと回りするので、甲と己、乙と庚のように五つ離れた年干は同じ並びになります。気をつけたいのは1月と立春前の2月の生まれです。この時期の子月・丑月は前の年に属するので、前年の年干の列で数えます。2027年1月20日生まれなら、年柱は丙午、月柱は丙年の列の丑月で辛丑です。

5 ステップ3:日柱を出す(基準日から数える)

日柱は、60日でひと回りする干支が途切れることなく毎日続いているだけのものです。年や月と違って節気とは関係がないので、基準になる日をひとつ知っていれば、あとは日数を数えるだけで出せます。よく使われる基準日は次の二つです。

基準日から誕生日までの日数を60で割り、余りの分だけ六十干支を進めます。日数を手で数えるのは骨が折れるので、表計算ソフトを使うのが現実的です。ExcelやGoogleスプレッドシートのA1セルに生年月日を入れ、別のセルに次の式を書きます。

=MOD(A1-DATE(2000,1,7),60)+1

出てきた1〜60の数字が六十干支の番号です(1が甲子、2が乙丑、60が癸亥)。番号と干支の対応は日柱の60干支一覧にまとめてあります。

手計算の例として、1988年7月12日を1900年1月1日から数えてみます。この間は32334日。60で割った余りは54です。基準の甲戌が11番なので、11+54=65、60を引いて5番。5番は戊辰で、冒頭の女性の日柱と一致します。もうひとつ、2026年10月13日は2000年1月7日から9776日後で、60で割った余りは56。1番の甲子から56進めて、57番の庚申(かのえさる)です。

紙の万年暦があれば、その日の欄に書かれた日干支を写すだけで済みます。どの方法でも、日柱が出たらその上の文字が日干です。

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6 ステップ4:時柱を出す(十二の刻と五鼠遁)

時柱の地支は、一日を2時間ずつ十二に分けた刻(こく)で決まります。子の刻は23時から1時までで、日付の境目をまたいでいる点に注意してください。

時干は日干から決まります。五鼠遁(ごそとん)と呼ばれる決まりで、日干ごとに子の刻の天干が決まり、そこから順に進めます。甲・己の日は甲子から、乙・庚の日は丙子から、丙・辛の日は戊子から、丁・壬の日は庚子から、戊・癸の日は壬子から始まります。

刻時間(真太陽時)甲・己日乙・庚日丙・辛日丁・壬日戊・癸日
子(ね)の刻23時〜1時甲子丙子戊子庚子壬子
丑(うし)の刻1時〜3時乙丑丁丑己丑辛丑癸丑
寅(とら)の刻3時〜5時丙寅戊寅庚寅壬寅甲寅
卯(う)の刻5時〜7時丁卯己卯辛卯癸卯乙卯
辰(たつ)の刻7時〜9時戊辰庚辰壬辰甲辰丙辰
巳(み)の刻9時〜11時己巳辛巳癸巳乙巳丁巳
午(うま)の刻11時〜13時庚午壬午甲午丙午戊午
未(ひつじ)の刻13時〜15時辛未癸未乙未丁未己未
申(さる)の刻15時〜17時壬申甲申丙申戊申庚申
酉(とり)の刻17時〜19時癸酉乙酉丁酉己酉辛酉
戌(いぬ)の刻19時〜21時甲戌丙戌戊戌庚戌壬戌
亥(い)の刻21時〜23時乙亥丁亥己亥辛亥癸亥

表の時間は、時計の時刻ではなく真太陽時です。刻の境目は奇数時ちょうどなので、その前後に生まれた人ほど、次の補正で時柱が変わる可能性があります。また、子の刻の行はその日の0時から1時の生まれに使います。23時台の生まれは翌日の日干の列を見ます(理由は8章で説明します)。

7 出生時刻の補正:真太陽時とサマータイム

日本の時計は、東経135度(兵庫県明石市付近)を基準にした日本標準時で動いています。一方、四柱推命の刻は本来、その土地で太陽が真南に来る時刻を正午とする真太陽時で数えます。時計とのずれは二つの要素でできています。

当サイトはこの二つを合わせて補正しています。ただし、時計の時刻をそのまま使う本やサイト、経度の差だけを直して均時差は入れない流儀もあり、どこまで補正するかは流派によって異なります。命式を見比べるときは、まずこの点をそろえてください。エンジンが実際に出した補正値の例です。

例時計の時刻補正真太陽時刻
東京・7月(1988年7月12日)9時30分+13.4分9時43分巳
大阪・3月(1975年3月3日)6時15分−10.6分6時04分卯
札幌・11月(1996年11月24日)21時40分+37.7分22時17分亥
福岡・2月(1983年2月4日)8時00分−32.5分7時27分辰

東京の7月は、経度で約+19分、均時差で約−5分、合わせて+13.4分です。福岡の2月は、経度の約−18分に均時差の約−14分が重なり、30分以上早まります。この四つの例ではどれも刻は変わっていませんが、刻の境目の前後30〜40分に生まれた人は、補正によって時柱がまるごと別の干支になることがあります。出生時刻の精度については出生時刻の記事も参考にしてください。

☯サマータイムに注意: 日本では1948年から1951年まで、年によって4月または5月から9月ごろまでサマータイムが実施されていました。この期間の生まれは記録された時刻が1時間進んでいるので、手で計算するときは1時間戻してから真太陽時に直します。当サイトの命式作成は、この期間のサマータイムを自動で差し引くので、記録された時刻をそのまま入力してください。

8 23時台の生まれと、時刻が分からないとき

23時から0時までの生まれ

子の刻は日付をまたぐため、23時台に生まれた人の日柱をどちらの日にするかは、流派によって考え方が分かれます。

当サイトは後者で計算しています。たとえば甲の日の23時30分(真太陽時)に生まれた人は、日柱は甲のまま、時柱は翌日の乙の日にあたる丙子(ひのえね)になります。前者で計算しても時柱は同じ丙子で、違ってくるのは日柱だけです。0時から1時の生まれは、その日の日干で子の刻を出すので、どちらの考え方でも結果は同じです。また、真太陽時への補正で時刻が0時をまたぐと、日付そのものが変わることもあります。23時台の生まれで本やサイトの命式が食い違うときは、まずこの違いを疑ってください。

出生時刻が分からないとき

時刻が分からないのに正午などで仮置きすると、存在しない時柱をもとに読むことになります。四柱推命では時柱を空けたまま、年柱・月柱・日柱の三柱で読むのが無理のないやり方です。八文字のうち六文字が分かれば、日干、生まれた季節、配偶者の位置にあたる日支といった中心部分は読めます。ただし深夜0時前後に生まれた可能性がある人は、日柱がどちらの日になるかも確かめておく必要があります。

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9 例で確認:1988年7月12日9時30分、東京生まれの女性

ここまでの手順を、ひとつの命式で通してみます。

  1. 年柱:7月なので立春の後。1988−4=1984で、10で割った余り4が戊、12で割った余り4が辰。年柱は戊辰です。
  2. 月柱:1988年の小暑は7月7日ごろで、12日はその後なので未月。年干が戊なので五虎遁の「戊・癸年」の列を見ます。寅月が甲寅、そこから乙卯・丙辰・丁巳・戊午と進んで、未月は己未(つちのとひつじ)です。
  3. 日柱:先ほどの計算どおり、1900年1月1日の甲戌から32334日後で戊辰。
  4. 時柱:東京の7月の補正が+13.4分なので、真太陽時は9時43分。9〜11時は巳の刻です。日干が戊なので五鼠遁の「戊・癸日」の列で、子の刻が壬子、丑が癸丑、寅が甲寅と進めて、巳の刻は丁巳(ひのとみ)になります。

四柱は戊辰・己未・戊辰・丁巳で、当サイトのエンジンの結果と一致します。日干は戊(つちのえ、陽の土)。日干から見ると、年干の戊は比肩、月干の己は劫財、時干の丁は印綬(正印)にあたります。

年柱
戊
辰
比肩
月柱
己
未
劫財
日柱
戊
辰
日干
時柱
丁
巳
印綬

八文字のうち天干の三つと地支の三つが土で、エンジンの五行バランスでも土が68%を占めます。季節は土用を含む未月で、日干を支える土がそろった命式です。ちなみにこの例では、真太陽時に直しても巳の刻のままでした。もし時計の時刻が8時50分だったら、補正後は9時03分で、辰の刻から巳の刻へ移ることになります。

10 よくある間違い

本やサイトによって命式が違うとき、原因はたいてい次のどれかです。

  1. 1月1日、または旧正月で年を切り替えてしまう。
  2. 新暦の月をそのまま月支にしてしまう(7月生まれがすべて未月とは限らない)。
  3. 節入りの当日に生まれたのに、時刻を確かめていない。
  4. 1月生まれの月干を、その年の年干で数えてしまう(正しくは前年の年干)。
  5. 真太陽時に直した命式と、時計の時刻のままの命式を、違いに気づかず比べている。
  6. 1948〜1951年の夏の生まれで、サマータイムの1時間を戻し忘れる。
  7. 23時台の生まれを、どの流派の計算か確かめずに比べている。
  8. 出生時刻が分からないのに、適当な時刻で時柱を作ってしまう。

どこで違いが出ているかを特定できれば、どちらの命式を採るかも自分で判断できます。手で一度たどっておくのは、まさにこのためです。

11 命式が出たら:日干・通変星・十二運星・蔵干へ

四柱がそろったら、いよいよ読む段階です。おおよそ次の順に進めます。

全体の流れは命式の読み方で、ひとつの命式を最初から結論まで通して解説しています。

命式を自分で出せるようになると、表示された結果をそのまま受け取るかわりに、どこで何が決まったのかを確かめられるようになります。

出した命式を、一柱ずつ読み解く

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